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【インタビュー】りそなホールディングス様~Vol.1~

  • 17:パートナーシップで目標を達成しよう
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  • 社会・地域連携
  • 教育・授業

2022年度春学期に開講された「SDGsの課題と可能性:企業と投資家の視点から」を受講した方は多いのではないでしょうか?

この連携講座は、りそなホールディングスグループ様のご協力により開講が実現し、今回はなんと!りそなホールディングスグループ戦略部サステナビリティ推進室の吉本様と北條様にインタビューさせていただきました!

※Vol.1では、連携講座開講の経緯と本学との協業について取り上げています。Vol.2では、りそなホールディングスグループ様のSDGsやサステナビリティに関する取り組みについて掲載しています。Vol.2もぜひご覧ください!

――この連携講座はどういった経緯で開講が決定したのでしょうか?

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(吉本さん)きっかけは、上智大学出身の当社グループの元会長、東さんが、上智大学の長期経営計画拡大会のメンバーに招かれたことにあります。当社グループと上智大学が一緒になってできることはないかと考えていたところ、両者ともSDGsに注力している点に気付き、SDGsをテーマとした寄付講座ができないか、という話になりました。一緒にやるからにはお互いにメリットがあることが大前提となるので、そのことを念頭に具体的な講義内容を考えました。

我々のメリットは、寄付講座を通じて学生の方々とコミュニケーションが取れることにあります。未来を担っていく学生の方々がSDGsをどう捉え、どう考えているのか知りたいという想いがありました。なぜなら、10年、30年先の2030年、2050年は、今の学生の方々が社会を牽引する時代になっているはずで、その時代の社会を、今の大人の責任としてどういった状態にしておくべきか、当社グループは何をしていくべきか、学生の方々の考えを知ることで解明できるのではという期待がありました。

また、我々から学生の方々にどんなメリットを提供できるのかも考えました。これから大学を卒業されて、どういう形であれ仕事をすることになると思います。社会人になったとき、SDGsとの関わりが自分にとってどのように開花するのかを、実際にSDGsに注力している我々の体験をシェアすることで、お役に立てるのではと考えました。こうして双方にメリットがある形を目指した寄付講座が、今年の春に誕生しました。

――受講生の印象はいかがでしたか?

(吉本さん)まず、私が想像していた以上に、学生の方々のSDGsへの関心度が非常に高いことに驚きました。近年は学校教育でSDGsに力を入れていると耳にしていましたが、高校1年生の息子はSDGsについて知らない状態でした。実情はどうなのか気になりつつ、講義を始めてみましたが、高校生の頃からSDGsに関する活動を自主的に行っている方が何人もいらっしゃったり、SDGsを事業として立ち上げたいという方もいらっしゃったりと、SDGsに対するマインドの高さに驚きました。

また、皆さんの優秀さにも感銘を受けました。講義ではチームに分かれてグループディスカッションとプレゼンテーションをしていただいたのですが、テーマは社会人でも難易度の高い内容でした。ハードルが高すぎないか、プレゼンテーションが成立しないのではないかと心配していました。ですが、蓋を開けてみると、社会人顔負けのプレゼンをしてくださったんです!本当に驚きました。

物事の本質を捉える力、自ら考えて質の高いアウトプットを出す力、そしてプレゼンテーションをする力を持っている方が多く、社内研修をたくさん行ってきた私から見ても、「この人のプレゼンはどの企業でも通用するな~」と感じた学生さんもいらっしゃいました。また、学部も学科も異なるメンバーにも関わらず、それを感じさせないようなチームワークの良さを発揮していただき、非常に感激しました。

――私も授業でグループワークをしたことがありますが、なかなか議論が進まないことが多くありました。SDGsに興味関心のある学生が集まっているからこそのレベルなのではないかと感じました。では、寄付講座に関連して、本学との協業について、今後の展望があれば教えてください。

(吉本さん)今回の寄付講座は「お互いにメリットがあること」を重視して取り組みましたが、次回はそのメリットの幅を広げていきたいと考えています。また、現在の日本社会は「SDGsやサステナビリティの重要性を自分事として捉えてもらう」ことが課題だと思います。解決が難しい課題ですが、御学と協業してこそ解決に繋がると考えている企画が2つ進行しています。

1つは、我々から学生の方々にインタビューをさせていただくことです。目的は、私たちのお客様である企業に学生の方々の声を届けることです。りそなグループのお客様は大企業よりも規模の小さい、中堅・中小企業が多く、人手の確保と人材育成にとても悩まれています。学生の方々がこれから就職し、仕事をしていく上で、何を重視しているのかを調査していくと、その中にSDGsやサステナビリティが必ず入ってきていますが、大企業ほど人やお金に余力のない中堅・中小企業は、SDGsの推進まで手が回っていないのが現状です。そこで、企業の方々に学生の方々の声を届けることで、「将来にわたって人手を持続的に確保していくには、企業としてSDGsの取り組みが必要」ということに気付いてもらい、アクションを起こしてほしいと思っています。我々が持っているお客様との繋がりと、学生の方々のリアルな声をかけ合わせることで、中堅・中小企業のお客様がSDGsを自分事として捉えていただけるようになれば、パートナーシップの実現になります。

もう1つの企画は、上智大学のサークル「TEDxSophia」とのコラボレーションです。これは寄付講座の受講生の方からお声がけをいただきました。講義内で「企業のサステナビリティに関する取り組みを評価する」という課題に取り組んでいただき、これから就職するにあたって、企業の取り組みをどう見ればよいのか、我々の持っているノウハウをシェアしました。そのノウハウを他の学生の方々にも知っていただき、実際の企業選択の際に活用いただくことで、世の中に今までなかったインパクトを与えることができるのではと考えています。

また今後は、学生の方々と協業で、中高生や小学生にはどんなSDGs教育ができるか、一緒に考えていけたら嬉しいなと思っています。

Vol2はこちらからご覧いただけます!