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    総合人間科学部心理学科 教授 日髙 聡太

知覚・認知の個人差に関する研究
総合人間科学部心理学科 教授 日髙 聡太

  • 3:すべての人に健康と福祉を
  • 研究

【研究の概要】
我々の知覚・認知プロセスとメカニズムには個人差があります。例えば自分と他者で色の感じ方が違う,騒音が気になる度合いが異なる,など日々の生活で実感することもあると思います。発達しょうがい特性の一つとされる自閉スペクトラム症の診断基準の一つに感覚の特異性が挙げられていますが,スペクトラムという言葉が示すとおりこの特性は全ての人が異なる程度で有するものであると考えられています。また,例えば目が見えづらくなる,耳が聞こえづらくなるなど,我々の感覚器官は加齢により衰えます。高齢者は,この衰えを複数の感覚情報を用いることで補償していると考えられています。発達しょうがい傾向や加齢を個人差として捉え,比較的大きなサンプル,データセットを用いて,その背景にある知覚・認知プロセスとメカニズムを明らかにする研究を行っています。

【将来の発展性】
発達しょうがい特性や加齢に特異的な,あるいは特異的ではない知覚・認知プロセスとメカニズムを明らかにすることで,これら個人差に特有の知覚・認知情報処理特性を理解することが出来ます。その理解に基づき,例えば聴覚に過敏傾向があるのであればヘッドホンやイヤホン,耳栓の装着を促すなど,特異性を和らげ,より快適に日常生活を送ることが提言できると考えています。

担当教員

日髙 聡太Hidaka Souta
総合人間科学部心理学科