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【創立記念プログラム】サステナビリティ推進本部企画「110年生きる、持続可能な私であるために -ネガティブ・ケイパビリティ-」を開催しました(2023年11月1日)

11月1日(水)上智学院創立記念日に際し、「110年生きる、持続可能な私であるために -ネガティブ・ケイパビリティ-」を実施しました。

今回のプログラムでは、現代で求められる「早急な課題解決」の逆をいく、わからない状態に耐え懐疑の中に留まる力=ネガティブ・ケイパビリティを取り上げました。ネガティブ・ケイパビリティを身に着けることで、狭まった視野を広げ、持続可能な生き方を考えられるようになるでしょう。また社会問題、人生設計、進路選択、研究、教育など、正解のない問いに直面した際にはこの「答えを性急に求めず耐える」能力が大いに役立ちます。

また本プログラムでは、久田満先生(本学多文化共生社会研究所 特任所長)に監修から当日の進行までお力添えをいただきました。

プログラム冒頭では簡易的な分析テストを行い、その結果、会場全体ではネガティブ・ケイパビリティが弱い傾向の人が多いことが明らかになりました。今までの自分の性質を顧みた参加者の方々は、ネガティブ・ケイパビリティへの関心が高まった様子でした。

レクチャーパートでは生産性・コスパ・タイパを重視するといったように、現代人の多くが「効率中毒」に陥っていることを指摘し、そもそもネガティブ・ケイパビリティとは何なのか、その解釈について理解を深めました。重ねて、物事を処理する力=ポジティブ・ケイパビリティだけで生きていくことの問題を提起しました。

1つ目のワークショップ「なぜ?どうして?ディスカッション」ではポジティブ・ケイパビリティ的意見に疑問を投げかけ、物事の前提を疑うことを実践しました。「大学生が休学するには誰もが納得する理由がなければいけない」という意見に対して、グループ内で疑問点について検討。様々な視点から考えを見つめ直すことに注力しました。

2つ目のワークショップ「ネガティブ・ケイパビリティ的New choice」では「自分の職場やコミュニティでそりが合わないと感じた時にどうするか」というお題のもと、自身がどのような行動を選択するのかを考えました。自分たちのアイデアをスマートフォンから会場のスクリーンに共有。リアルタイムで参加者の回答を映し出し、型にとらわれない柔軟な発想に会場は盛り上がりを見せました。

プログラムの終わりには全体で感想を共有し、久田先生、学務担当副学長の伊呂原隆先生からコメントをいただきました。また、参加者からは「型にはまった自分の思考の癖に気づき、柔軟で広い視点をもつ重要性を感じた」、「学生、教職員間の交流が貴重な経験でした」との感想が寄せられました。本プログラムが、上智学院そして参加者の皆様の今後の持続可能な発展に貢献できれば幸いです。