上智大学のSDGs About Sophia University SDGs

上智学院サステナビリティ推進本部 本部長 ご挨拶
学校法人上智学院は建学の理念と教育精神に基づき、教育研究を行うと同時に社会貢献を行っております。イエズス会を設立母体とする教育機関として、中長期計画「グランドレイアウト2.1」においても、基本理念として、「人間の尊厳」を脅かす、「貧困、環境、教育、倫理」に関する社会課題の解決への貢献を掲げております。社会課題の解決は一人ひとりの「救い」(誰一人取り残さない)につながり、より良い世界の建設にもつながることで建学の理念や教育精神が活かされるのです。
今後も、より良い世界を創生するための世界全体の取り組みに合わせて上智学院の社会的責任(University Social Responsibility)を果たす取り組みを一層推進してまいります。そのために、設立母体であるイエズス会がこれからの10年で優先的に取り組むUAPs* (4つの方向づけ)と国連の掲げる世界的取り組みであるSDGs(17の持続可能な開発目標)を積極的に活かすことが必要であり、そのための体制を構築することとなりました。
今回の「上智学院サステナビリティ推進本部」設置により、SDGsに代表されるサステナビリティ推進に関して、これに寄与する上智学院各学校の研究、教育、社会貢献が成果として整理され、社会にさらに強く発信していくことが期待されるととともに、推進における進捗管理や指揮命令系統を整えることができました。
特にグローバルキャンパス創生のためのダイバーシティ推進、共生社会の実現に向けた学内環境の整備は、今後更に加速化させていきたいと考えております。
学校法人としての方針として上智大学をはじめ短期大学部や中等教育においての取り組みの検討を学生・生徒、教職員が一体となって進める我々の活動に対して、引き続きご支援を賜ることができましたら幸いです。
上智学院サステナビリティ推進本部 本部長
総務担当理事 アガスティン・サリ
*UAPs(Universal Apostolic Preferences of the Society of Jesus)について
上智学院の設立母体であるイエズス会が1975年の第32総会議において信仰への奉仕として「正義の促進」をミッションに掲げ、2008年の第35総会議においてグローバリゼーションの影の側面として表面化してきた環境破壊や難民・移民の問題に目を向けました。その結果、「和解」のミッションの重要性と緊急性を訴え、「神との和解」、「人類同士の和解」、「被造界との和解」を前面に打ち出しました。
そして、2019年にこれから優先的に取り組むべき方向性をUAPs(Universal Apostolic Preferences of the Society of Jesus)「イエズス会使徒職全体の方向づけ」として定めました。
- 「霊操」および「識別」を通して神への道を示すこと
複雑に絡まり合い、全体を見通すことも困難なこの時代の中で、私たちが「正義を促進する信仰」にふさわしい行動を識別することができ、主イエス・キリストを見いだし、主に従うことができますように。 - 和解と正義のミッションにおいて、排除された人々とともに歩む
誰よりも先に私たち自身が回心し、苦しむ人々の中に苦しむキリストを見いだし、苦しむ人々に学び、キリストの霊に促されて生きることができますように。 - 希望に満ちた未来を創造していくために若い人々と共に歩むこと
若い人々がキリストを知り、愛されゆるされていることを感じ、希望に満ちた未来を創造できるよう、私たちが、若い人々とのふさわしい関わり方を見いだし、若い人々へのふさわしい支えとなることができますように。 - 「ともに暮らす家」である地球への配慮を協働して行うこと
すべてを善いものとして創造された父である神の呼びかけに応え、私たち一人ひとりが、そして私たちが関わる学校や研究機関そして教会共同体が、被造物すべてのための働きに、寛大に、創造力豊かに、携わることができますように。
これらは上智学院のサステナビリティ推進に一致しており、SDGsとも合致しています。
国連と上智大学SDGs
上智大学国連Weeks

国連アカデミックインパクトの参加大学である本学では、2014年より毎年6月上旬と国連デー(10月24日)前後の10月下旬に「上智大学国連Weeks」を開催しています。
「国連の活動を通じて、世界と私たちの未来について一緒に考える」をコンセプトに、国際シンポジウムや講演会、写真展、映画上映などさまざまな企画を開催しています。
これらの企画は本学学生だけではなく、広く一般の方にも公開しており、毎回大勢の社会人や高校生にもご参加を頂いております。2016年度以降の国連Weeksでは、SDGsに関連した講演会やシンポジウムなどの企画に力を入れています。
国連グローバル・コンパクトの活動

国連グローバル・コンパクト(United Nations Global Compact、以下UNGC)は、1999年に当時の国連事務総長コフィー・アナン氏が提唱し、2000年7月26日にニューヨークの国連本部で正式に発足したイニシアチブです。企業を中心とした様々な団体が、責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組みです。
現在、世界161カ国で約1万3800を超える企業や団体がUNGC署名し、「人権」・「労働」・「環境」・「腐敗防止」の4分野・10原則を軸に活動を展開するとともにSDGs達成のために様々な施策を実行しています。
本学は、2015年5月にUNGCに署名するとともに、日本国内のローカルネットワークである「グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン」(以下GCNJ)に加盟し、活動しています。中でもGCNJと共催し、加盟企業や国連機関と連携した数々のシンポジウムを国連Weeksの中で継続して実施しています。
人権 | 原則1: 人権擁護の支持と尊重 原則2: 人権侵害への非加担 |
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労働 | 原則3: 結社の自由と団体交渉権の承認 原則4: 強制労働の排除 原則5: 児童労働の実効的な廃止 原則6: 雇用と職業の差別撤廃 |
環境 | 原則7: 環境問題の予防的アプローチ 原則8: 環境に対する責任のイニシアティブ 原則9: 環境にやさしい技術の開発と普及 |
腐敗防止 | 強要や贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗防止の取組み |
国連グローバル・コンパクト | https://www.unglobalcompact.org/ |
国連グローバル・コンパクトへの報告書 | https://www.unglobalcompact.org/participation/report/cop/create-and-submit/detail/463107 |
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン | http://www.ungcjn.org/ |
国連‐責任投資原則(PRI)の署名

学校法人上智学院では、2015年11月に国連が支援する責任投資原則(PRI)に署名しました。PRIは、持続可能な社会の実現を目的とし、機関投資家等が、環境(Environmental)、社会(Social)、コーポレートガバナンス(Governance)の課題を投資の意思決定に組込むことを提唱する原則です。PRIへ署名することは、上智大学の建学の理念と整合的な投資方針を取り入れ、加盟している国連グローバルコンパクトの原則を資産運用面で実践するものです。
教育研究機関を運営する学校法人として、責任あるアセット・オーナーとして、今後ともESG投資を通じて、グローバル社会の直面する様々な課題解決に貢献してまいります。
学校法人上智学院 上智学院の責任投資の取組み
https://www.sophia-sc.jp/info/esg.html