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  • 健康的な食行動の促進要因に関する研究
    経済学部経営学科 准教授 外川 拓

健康的な食行動の促進要因に関する研究
経済学部経営学科 准教授 外川 拓

  • 3:すべての人に健康と福祉を
  • 研究

【研究の概要】
近年、肥満、フードロス、食糧不足など、社会のなかで「食」にまつわる課題に強い関心が寄せられています。企業のなかにも、食の安全性や健康に資する戦略によって競争優位を獲得している事例を多く見ることができます。こうした背景を踏まえ、より健康的な食行動をどのようにしたら促進できるか、という点についてマーケティングの視点から研究しています。例えば、かつて自身が取り組んだ研究では、食品パッケージにおける製品画像の掲載位置が、健康的な食品選択の促進や、摂食量の抑制に効果的であることを明らかにしました。このように、消費者の健康的な食行動に働きかけるマーケティング要因について、実証的なアプローチで解明を試みています。また、講義においても、関連する最新の研究知見や実務における事例を解説することで、研究成果を教育活動に還元しています。

【将来の発展性】
一般的に、消費者は「健康的な食品=風味が劣る」という信念を持っているといわれています。しかし、健康的な食行動を普及させるうえで、こうした信念は阻害要因となってしまいます。近年研究が活発に進められている感覚マーケティング研究の知見にもとづき、どのようにしたら健康性と風味連想のトレードオフを両立できるかという点について明らかにしていきます。 過去の研究では、視覚や聴覚などの感覚的な要因が、食行動に影響を及ぼすことが明らかにされてきました(図参照)。今後、まだ着目されていない要因や、デジタル化社会で新たに生じた感覚要因に注目することによって、前述の課題に取り組む予定です。

【関連する論文】
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0022435919300703
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S2352154622001292
https://www.jstage.jst.go.jp/article/marketing/42/3/42_2023.002/_pdf/-char/ja

担当教員

外川 拓Togawa Taku
経済学部経営学科