教員 Researcher
15:陸の豊かさも守ろう
- 研究プロフィール
- 地球の周りを定期的に回る衛星にはさまざまな波長帯のセンサーが搭載されており、地球表層のあらゆる状態の空間的な広がりや時間的な移り変わりを記録している。このようなデータは炭素及び水循環の解明に広く使われており、近年地球温暖化や気候変動の研究で重要性が高まるとともに国境を超えたインフラストラクチャーとして共有し合い、発展し続けている。特に、陸域で一番大きい二酸化炭素の吸収源である森林を含む植生域は衛星センサーで探知しやすい特徴的な生態系であるため、二酸化炭素吸収量や放出量を計算するために衛星データが必須となっている。このような背景で昼間には太陽光日射量、気温、湿度など植物の光合成量に影響を与える気象条件に基づいて光合成によるCO2の吸収量を、又夜間には呼吸によるCO2放出量、及び火災による炭素の消失量を計算し、森林の変動に伴うCO2の変化を推定するモデルを構築することを主な研究テーマとして行なっている。研究事例としては、インドネシアの泥炭林、東アジアの森林、奄美大島のマングローブ林などがある。水循環の観点では土壌水分量研究と水質推定などがあり、特に水質はアフリカに展開することを目標に進めている。
地球環境学研究科地球環境学専攻 助教
- 研究プロフィール
- 専門は英語教育学。CLIL(内容言語統合型学習)を用いた英語教育が言語学習および内容学習に与える効果について研究をしている。また、発音教育に興味があり、ネイティブの話す英語に限らず、ノンネイティブ英語の特徴を持つ多様な英語である、リンガフランカとしての英語(English as a Lingua Franca)や世界英語(World Englishes)を上手く理解するための英語教育について研究している。
言語教育研究センター 特任准教授
- 研究プロフィール
- Takeshi Ito is a Professor of Political Science at the Faculty of Liberal Arts and Graduate School of Global Studies, Sophia University.
His research explores how the state and market’s control of nature and its resources has shaped social-ecological relations with variegated consequences including marginalization of species, deepening of capitalist relations, and unequal access to resources.
His research interests, lying at the intersection of ecology, capitalism, and the state, include Agrarian and Environmental Change, Political Economy of Development, theories of Hegemony and Resistance, Southeast Asia, and Japan. He has lived and worked in Indonesia and Thailand.
国際教養学部国際教養学科 / グローバルスタディーズ研究科 教授
- 研究プロフィール
- アフリカ中部のカメルーンやコンゴをフィールドに、直接観察を重要視してきた生態人類学の立場から、障害者に関する地域研究をおこなっています。最近では、アフリカにおける障害者と宗教の関係についても関心をもち研究を進めています。 またJST(科学技術振興機構)とJICA(国際協力機構)が連携して推進し、日本と海外の研究機関が国際共同研究を行うSATREPS(地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム)に参加し、カメルーン熱帯雨林において地域住民と森林資源マネジメントの協創を目指すための実践的な取り組みを実施しています。
総合グローバル学部総合グローバル学科 准教授
- 研究プロフィール
- SDGs2030年目標期限が10年を切ったいま、「SDGsとういうのはよく聞くけど、なに?」「私たちに関係あるの?」という声はいまだ聞こえます。遠い目標のように見えるSDGsも、実は私たちの生活と直結しているのです。専門の廃棄物管理の観点から、よりSDGsを身近に感じてもらうためのワークショップやカードゲームなどを実施しています。
また、自分の研究テーマである「世界自然遺産の価値保全と住民参加」の観点から、フィールでである小笠原、奄美、西表で「持続可能な離島」達成のために、SDGsの具体化として、離島における「持続可能なツアー」を調査研究しています。
今ままで、20年以上、環境と経済の統合、循環型社会、廃棄物と資源の統合、ライフスタイルの変革、こうしたことを論じてきましたが、なかなか人に届かないと感じていたところ、SDGsを切り口に校正することにより共感性が高まっていることを実感しています。ですので、SDGsを切り口により持続的な社会へ変革していくため、自分の今までの研究を掘り下げ、同時に社会へと発信していきたいと思っています。
地球環境学研究科地球環境学専攻 教授
- 研究プロフィール
- インパクト投資を特徴づける「社会課題解決への明確な意図」「社会的インパクトの計測・可視化・付加性分析」「投資リターン考慮」は企業のSDGs目標達成に向けてのマイルストーン管理やPDCAサイクルの実践と極めて親和性が高い。企業のパーパス経営に基づくSDGs課題への取組みとインパクト志向が「中長期の企業価値向上」や「投資リターンと社会的リターンの両立」につながる道筋を明らかにすることがインベストメント・チェーンの実効性を高める上で重要と考えられる。
上智大学 特任教授(学校法人上智学院 理事)
- 研究プロフィール
- 専門は平和構築、和平調停、国際関係論。1993年-2004年、NHK報道局ディレクター。企画制作した主なNHKスペシャルに「我々はなぜ戦争をしたのか~ベトナム戦争・敵との対話」(放送文化基金賞)、「イラク復興 国連の苦闘」(世界国連記者協会銀賞)等。退職後、カナダのブリテイッシュコロンビア大学院・政治学科でMAとPhDを取得。2009年からカブールで国連アフガニスタン支援ミッションに勤務、和解・再統合チームリーダーを務める。
2011年より東京大学准教授。2012年8月から2014年8月まで、大学と外務省の人事交流によりニューヨークの国連日本政府代表部の公使参事官。復職後、2016年、上智大学グローバル教育センターに着任。2018年より外務大臣の委嘱による公務派遣で、イラクや南スーダンにも度々訪問し、講演や現地指導者との意見交換などで平和構築への貢献を行っている。
主な著書に”Inclusivity in Mediation and Peacebuilding: UN, Neighboring States, and Global Powers (Edward Elgar 2022)、「内戦と和平~現代戦争をどう終わらせるか」(中公新書、2020年)、"Challenges of Constructing Legitimacy in Peacebuilding: Afghanistan, Iraq, Sierra Leone, and East Timor" (Routledge 2015)、「平和構築~アフガン・東チモールの現場から」(岩波新書 2009年)、「犯罪被害者の声が聞こえますか」(新潮文庫 2008年)、「我々はなぜ戦争をしたのか」(岩波書店 2000年)等
グローバル教育センター 教授
- 研究プロフィール
- 高温多雨なアジア・モンスーン地域における河川水の使用について、河川管理(河川水利)・農業水利の知見を中心とした学際的なアプローチにより、持続可能な未来の実現に関する様々な可能性を検討しています。特に、人間中心主義から自然中心主義への世界的な思潮の変化を踏まえ、人間と水(自然)との関わりがどのように変化し、かつこれから変化していくのかを、里山、霞堤のようなnature-based solutions、水利権の各切り口から調査・研究しています。
グローバル教育センター/グローバル・スタディーズ研究科国際協力学専攻 教授
- 研究プロフィール
- 専門は環境経済学。経済学の分析手法を使って、環境問題の原因を探ったり、有効な対策を考えたりしています。特に力を入れて取り組んでいるテーマは、環境の経済的価値の評価です。環境の経済的価値を評価することができれば、環境保全の便益や環境破壊の費用を経済的に評価することが可能となり、環境政策について費用便益分析等の経済分析が可能となります。また、環境問題の解決には様々な分野の知識が必要になるため、多様な分野の研究者で構成される学際的な研究プロジェクトに参加し、共同研究を行っています。
地球環境学研究科地球環境学専攻 教授
- 研究プロフィール
- 細胞性粘菌という微生物をモデルにして、土壌微生物の生物間コミュニケーションを理解したいと考えています。土壌では植物由来の有機物を元に細菌、菌類や無脊椎動物などが複雑な生態系を作り出しています。細胞性粘菌は細菌を捕食しますが、菌類、線虫などには捕食される存在です。その生き残り戦略は細胞が発する「言葉」である化学物質による巧みなコミュニケーションによって支えられています。土壌微生物の「言葉」に耳を傾けることによって、土壌の生態系の理解や健全化に資することを目指しています。
理工学部物質生命理工学科 教授